[エリア]ヤワラー

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冷製豚足(カームーチェーイェン) Googleマップにも載っていない  創業100年の超ローカル食堂

冷製豚足(カームーチェーイェン) Googleマップにも載っていない  創業100年の超ローカル食堂

ひとつのヒット商品が生まれるとそれをアレンジして、異なる商品を作り出し、別のヒット商品を生み出すという手法は幅広いジャンルで用いられる古典的な手段といえるでしょう。
比較的安易な手法は、温かい料理として認知されているものを冷たくして出す、もしくは逆のパターンで冷たい料理を温かくして提供するというものです。
【温かい→冷たい】というポジションチェンジでヒットした商品とは、「天ぷらアイス」「冷製パスタ」「冷たいおしるこ」「冷やしつけ麺」「冷製しゃぶしゃぶ」etc。
逆の【冷たい→温かい】は、「温野菜サラダ」「にゅうめん(温素麺)」などなど。
【冷→温】はあまり思いつきませんでしたが、【温→冷】は比較的多く、この法則を使えばヒット商品を生み出すことができるかもしれません。

記事で冒頭から【冷たい⇆温かい】にこだわったのは、Googleマップにも載らない老舗食堂の「カームーチェーイェン」という料理に出会ったためです。

豚足煮込みを冷やした「カームーチェーイェン」

タイの屋台でよく見かけるカオカームー。豚足を甘く煮込んだ料理で、温かいご飯に乗せていただくのが一般的です。カオはご飯、カーは脚、ムーは豚というタイ語で、日本語で直訳すると「豚足ご飯」。
カオカームーは華僑が広めた中華料理のひとつで、唐辛子などのスパイスやハーブが使われていないことから、タイ料理が苦手な方でも親しみやすい料理の1つといえるでしょう。
今回お題にするカオカームー、豚足煮込みなので熱々で提供されるのは当たり前なのですが、この常識を覆した食堂を発見いたしました。
豚足煮込みを冷やした「カームーチェーイェン」です。

Googleマップに載らない隠れた名店

私は偶然、ネット上でカームーチェーイェンを見つけたのですが、場所を特定しようとGoogleマップで検索してみるも店名がヒットしない。これまで、どれほどローカルな店であろうともGoogleマップに掲載されていなかった店はなく、初めての経験です。
マップ上には無いとはいえ営業されている店舗のようなので、ネット検索に検索を重ね、この辺りであろうという目星がついたので向かってみました。
場所はヤワラート界隈。店舗があるというヤワラート・ソイ1は一方通行の細い通りで、車の部品を作っている工場がいくつも並び、間違っても外国人が歩くようなところではありません。
そんな通りにふらりと外国人が現れ、キョロキョロしながら歩いているもんだから、不審者感が半端ない。
飲食店が営業しているような雰囲気を微塵も感じさせないヤワラート・ソイ1。そんな雰囲気に同調するかのように、飲食店の気配をほぼ消したお店を発見しました。
この店こそが私が探していた『カームーチェーイェン(トゥカタン)/ขาหมูแช่เย็น (ตือคาตั่ง)』です。

散歩には不向きな工場密集通り

ほぼ食堂には見えない外観。

店頭に厨房を設置。この隣にテーブル席が用意されています。

黒酢とともにいただくカームーチェーイェン

看板などはなく、中国名とタイ語名が手書きで書かれたものが貼り付けられているのみ。Googleマップに登録されていないのは、ここへ来店するほとんどがアナロガーな周辺住民であることが一因かもしれません。
店舗型ではありますが飲食スペースは道路脇。店舗スペースでは雑貨を販売しているようで、店の奥には入れないようになっています。
お店を営んでいるのは老夫婦で、メニューのようなものは無し。店頭に設けられた厨房を見るとクイッティアオとカームーがあることだけは分かりました。
さーて、この店にほんとうに冷製豚足があるのだろうか。先客が着席しているテーブルを確認したところ、クイッティアオしか注文していない。
空いているテーブルに座ると、お婆さんがメニューを聞くために接近。私はあたかも冷製豚足がこの店に当然あるかのようにオーダーしてみました。

「カームーチェーイェンをください」

いい終えると私は上目遣いでお婆さんの反応を観察。彼女は何事もなかったかのように頷き、店奥へと消えて行きました。
やはり、この店で間違えていなかった模様。
しばらくしてお婆さんが両手に抱えて持ってきたのは、冷製豚足ことカームーチェーイェンです。
豚足を煮込んだときに生成される煮こごりのゼラチン質を、冷やして固めたもののよう。
黒酢を付けていただくのだとお婆さんは教えてくれました。

カームーチェーイェン/ขาหมูแช่เย็น

写真上部の黒酢でいただきます。ご飯は合いません。

こちらはノーマルのカームー。

実は私、食べるまであまり期待していなかったのですが、冷製豚足なかなか旨い。
豚足煮込みとはまた違う、別の料理と捉えた方がいいでしょう。
お婆さんが「ご飯いる?」と聞いてくるので、ご飯と冷製豚足って合うのかと少々訝しんだものの、食べてみたらどうなんだろうと注文。
温かい白ごはんと冷製豚足のコラボでございますが、想像していた通り、これはまったくおすすめできないコンビネーションです。
とはいえせっかくご飯をオーダーしたこともあり、温かい豚足(通常のカームー)も食してみることにしました。
煮込んでいるスープが濃くなってしまっているのか豚足自体も少々塩辛い。
やはりこの店では、カームーチェーイェンです。

中国の潮州から来たという創業者

料理名がそのまま店名になっている『カームーチェーイェン』。
漢字で表記されているのは華僑だからでしょう。お婆さんに訊いてみました。

下の漢字はカームーチェーイェンを表している中国語のよう。

日本人が珍しかったのか、食事のあと、かなりお話しさせてもらいまいした。

「初代は中国の潮州から来た華僑だよ。創業してから100年ぐらい経ってるんじゃないかな」

店名の後ろに付いているトゥカタン(ตือคาตั่ง)という言葉はタイ語ではなく、「豚足」を中国語読みした言葉だそうです。
Googleマップに載っていなくとも、創業100年ほどの超老舗があるヤワラート。
いまだに来店したことがない名店が、まだまだたくさんあるんだろうと思うと、この街の奥深さを感じずにいられません。

【SHOP DATA】
「カームーチェーイェン(トゥカタン)/ขาหมูแช่เย็น (ตือคาตั่ง)」
TEL:02-233-5450,089-515-1053
OPEN:06:00-15:00(日休み)
PRICE:カームーチェーイェン50B
※Googleマップに店舗情報が載っていないため、以下のマップはお店の近くを表示させています。

1974年生まれ大阪府出身。大阪と東京で雑誌編集者として勤務し、2011年にタイへ移住。バンコクで月刊誌の編集長を経て2017年4月にタイ国内旅行会社TRIPULL(THAILAND)Co.,Ltd.を起業し旅行メディアTRIPULLも運営。
Twitter:nishioyasuharu

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